皆さんはすでに何らかの保険に加入されているのではないでしょうか?
日本人の年間に支払う保険料の平均は38万2千円(月額3万2千円)です。
しかしそれは本当に必要な保険なんでしょうか?
すでに加入しているはずの公的保険(国民健康保険)の存在を忘れていないでしょうか?
公的保険の内容がよくわかっていないという人は、保険料を払いすぎている可能性が高いです。
なぜなら本当に自分が入るべき必要な保険がわかっていない可能性が高いからです。
本来、民間保険とは公的保険で賄えない部分をカバーするために利用することが、賢い利用方法だと強く感じています。
なんとなく保険に加入しておいたほうが安心だから、、、と本来支払う必要のない保険に加入している可能性が高く、見直しが必要な保険は下記の3つです。
- 生命保険(特に積み立て保険)
- がん保険
- 学資保険
一方で加入しておいたほうが良い保険は下記の3つのみです。
- 自動車保険
- 火災保険
- 掛け捨ての生命保険(子供がいる場合)
Contents
公的保険(国民健康保険)とは?
国民健康保険は下記のような保障が受けられます。
- 医療費の負担額が3割のみ
- 高額療養費制度
- 出産一時金42万円
- 葬祭費7万円
医療費の負担額が3割のみ
医療機関で診療を受ける際には、保険証を提示することで、医療費の負担額が69歳以下の方は3割、未就学児は2割になります。
市町村の自治体によっては子どもの医療費の一部もしくは、全額が助成されます。
これを機に、お住まいの自治体の保障制度について確認しておきましょう!
高額療養費制度
医療費の家計への負担が重くならないよう、医療機関や薬局の窓口で支払う一か月の上限額を超えていた場合、超えた額分を支給するのが「高額療養費制度」になります。
ざっくり計算ですが、年収600万円までの方は100万円の医療費がかかったとしても、実際の支払額は87,000円程度になります。
年齢や所得によって支払額は異なりますが、数百万単位の大きな事故や病気になってとしても、国がカバー(保証)してくれるのです。
出産一時金、葬祭費の補助金
- 出産一時金
出生時一人につき42万円が支給されます。
- 葬祭費
被保険者が亡くなった場合、葬祭を行った人が葬祭実施日の2年以内に申請すれば7万円が支給されます。
公的保険には上記のようなイベント時にも、金銭の保証を受けることができます。
見直しが必要な保険
- 生命保険(特に積み立て保険)
- がん保険
- 学資保険
生命保険(積み立て保険)
生命保険とはいわば「○歳までに亡くなる」をかけたギャンブルです。
日本人の30歳生存率は98.9%、40歳生存率は98.2%です。つまり30歳から40歳までに亡くなる確率は0.7%です。
この0.7%のギャンブルに勝てば1000万円もらえます、というのが生命保険の例になります。
この現状を把握したうえで、生命保険に加入するかを判断するべきです。
また保険には「未来にいくらかお金が返ってくる」タイプの保険が存在します。それは一般的に積立保険と呼ばれ、保険に「投資信託」の要素が含まれている商品です。
保険会社はこの積立保険で保険金を徴収し、そのお金で「投資信託」で運用させ、その収益の中から、高い手数料を利用者から取ることでビジネスを成り立たせています。
つまり利用者は「投資信託」の利益分から中抜きされているのが実態です。
ですから、保険は保険、投資は投資で切り分けて考える必要があります。
投資は楽天証券などのネット証券で口座を開設し、自分で運用したほうが、高い手数料を取られることなく、積立保険よりも遥かに多くの収益を上げることができます。
↓参考記事「初心者はつみたてNISAを始めるべき」
がん保険
がん保険も生命保険と同様にデータで確認してきましょう。
20代のがんになる確率は0.1%以下、30代は0.1%、40代は0.3%とこのコンマ数%の確率のギャンブルに高額なお金を支払ってまで、安心を得たいですか?というのが判断材料になるかと思います。
学資保険
学費保険のデメリットは下記のとおりです。
- 中途解約すると元本割れになるリスクが高い
- 物価変動(インフレ)に弱い
上記のデメリットは、学資保険に回す元金をインデックス投資に回せば解決します。
基本的にインデックス投資を長期運用した場合、年利5~8%で落ち着き、元本割れするリスクは非常に小さく、株式はインフレに強いです(物価に株価が追従する)。
子供が小さいうちに300万円を学資保険代わりに、インデックス投資運用(年利6%)しておくと例えば10年後には545万円になり、学費をカバーにすることができます。
加入するべき保険
自動車保険(対人・対物無制限保険)
自動車保険に加入するべき理由は、「車の交通事故の確率が非常に高い」ことと「自賠責保険だけでは賄えない」ためです。
自賠責保険では保証額が3000万円のみで、罪のない人を巻き込んで事故を起こした時の数億円の賠償額に対応できない可能性があります。
月3~4000円、30年継続加入しても140万円で保険が適用になるため、事故を起こした時のリスクに備えて、必ず加入するべき保険です。
火災保険
もし家を購入された方であれば、火災保険の加入は検討するべきでしょう。
保障内容にもよりますが、年間3000円程度で加入することができるので、万が一火災によって、ローンだけが残ってしまったとしても火災保険でカバーできます。
また賃貸に住んでいる方にとってお得な使い方として、
火災保険の補償内容に「借家人賠償」、「不測かつ突発的な事故(破損・汚損)」が入っていれば、アパート退去時の退去費用を賄うことが可能になります。
- 引っ越しの時に壁にものをぶつけてクロスを傷つけてしまった
- 子供が落書きをしてしまった
- 子供がおもちゃを投げつけてテレビの画面が割れてしまった
火災保険は利用しても、保険料が値上がりしないため、使わないと損です!
掛け捨ての生命保険(子どもがいる場合)
見直すべき保険に生命保険を挙げましたが、子どもがいる場合は加入を検討しましょう。
ポイントは積立保険ではなく、掛け捨ての生命保険(月3~4000円)を選択することです。
まとめ
公的保険の補償内容を理解して、そのうえで足りない部分を民間保険で備えましょう!
- 医療費の負担額が3割のみ
- 高額療養費制度
- 出産一時金42万円
- 葬祭費7万円
特に見直しが必要な保険は下記のとおりです。すでに加入されている方は見直しすることをおすすめします。
- 生命保険(特に積み立て保険)
- がん保険
- 学資保険
公的保険では賄えないが、万が一起きると損失が大きい事例に対しては、民間保険でしっかり備えましょう。
- 自動車保険
- 火災保険
- 掛け捨ての生命保険(子供がいる場合)